エンディングの後、恭遠とマスターは結婚したと思うんだ。同じ道を進んだとしても、違う道を進んだとしても、どこかで二人は気持ちが通じ合って一緒になったと思う。
たとえマスターが貴銃士の誰かを愛していて、銃に戻った後も変わらず愛していたとしても、恭遠はマスターへの想いを諦めない。だって貴銃士は貴銃士であり人間ではないから。いくら想っていたとしても貴銃士は銃であり人の代わりにはなれない。人である限りまだ勝機は残っているのである。
傍にいて、支え合い、触れ合っている内に、マスターの心も癒えて真っ直ぐ恭遠と向き合えるようになる。そしていつしかマスターも恭遠を好きになっていく。「わたし、恭遠さんと幸せになっても良いかな……?」かつて愛した銃にそう語りかける日が来るだろう。
で、結婚して子供が出来ると、ちょっと不思議なことが起こり始めるんだ。
誰もいないのに子供が楽しそうに笑っていたり、一人きりなのに明らかに誰かと一緒に遊んでいるのだ。理由は恭遠とマスターにはすぐにわかった。貴銃士達が子供の遊び相手になっているのだ。マスターにはもう彼らの姿は見えないが、彼らは銃に戻ってからもずっとマスターの傍にいて、見守り続けていたのだ。恭遠が勇気を出してマスターにプロポーズをしたあの日も。
「いつもありがとう。みんな大好き」そう呟くと子供が言うのだ。「ブラウンたちもママのこと大好きだって!」その言葉にマスターは温かい涙を流す。
そんな優しくて温かい恭遠とマスターの未来。