SOSを受け取って

この世でたった数人しか知らない話がある。その一つは間違いなく『千銃士プロジェクト存続希望署名』の話だろう。

署名活動の話はまた後日書くとして、今回は署名送付後に私が受け取ったメッセージの話を書く。

署名送付後、私はとある千銃士プロジェクト関係者の方からメッセージを頂いた。その関係者の方は千銃士には欠かせない超重要ポジションにいらっしゃる方で、DMが届いた時は流石に目を疑った。

頂いたDMには署名活動への労いの言葉と、署名を読んだスタッフさんの心中が書かれていた。内情はお話し出来ませんがという前置きがありましたが、その方はただのファンに過ぎない私に千銃士スタッフの本音を教えてくれた。

「こんなに愛されているコンテンツを辞めたくない」

送った署名を手に、そのスタッフさんは熱くそう語っていたらしい。

この一文で、私は千銃士が置かれている状況がなんとなくわかった。

ペンシルヴァニアたちのCD化プロジェクトが発足し、グッズも出続け、絶対高貴ライブまで決まり「サ終とはなんだったのか」とファンたちに疑問を抱かせるほど走る続ける千銃士。でも本当は、ゲーム終了と共に潰されるはずだったコンテンツだったのだと。

千銃士の売上げは決して良い方ではなかった。年末頃にはその気配がひしひしと伝わってきていた。頑張って延命してくれたけどそれでも駄目で、結局サ終という結末を迎えた。

偉い人は第二の刀剣乱舞を狙っていたのかもしれない。でも結果が悪く、これ以上続けても意味がないと判断したのだろう。時間とお金を掛けて立ち上げたプロジェクトが散々な状態になってしまい、もうこのプロジェクトにお金を割くことは出来ないと思ったのだろう。ゲームと共にプロジェクトは解散。既に決まっているグッズやコラボで赤字を回収。そう告げていたのかもしれない。

そうでなければ「辞めたくない」なんて言葉は使わない。最初から続くことが決まっているならこんなこと言わないはずだ。

千銃士プロジェクトが今の状態になったのは間違いなくファンの声があったからだ。署名しかり個別のメッセージしかり。何らかの形でファンの声が届き、それを受け止めてくれたからライブの第二弾まで決まったのだと私は思う。

名前も知らないスタッフさんからのSOS。受け取ったからには私は最後まで、それこそ本当の本当に千銃士が終わりを迎える時まで一緒に走って行こうと決めた。

スタッフさんの想いとファンの想いが一つに重なった、こんなに素晴らしいコンテンツは他にないのだから。

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